江戸時代の時刻

前回のブログで、おやつの語源は、明け六つの朝食と暮れ六つの夕食の間の昼八つのころに軽い間食をとるからだと書きました

江戸時代は行燈(あんどん)の油やろうそくといった照明は高価なぜいたく品だったので、日の出とともに起き、日の入りで帰宅し寝るという生活でした。
日の出のおよそ30分前を”明け六つ”、日の入りのおよそ30分後を”暮れ六つ”として生活の基準としていました。日の出と日の入りの時刻は季節によって変わりますから、昼と夜の一刻の長さが季節によって変動する不定時法という方式でした。それでも全然困らなかったわけです。

ところで、時報が九つから順次四つまで減っていくのは、陰陽説に関連しています。すなわち九つは陰陽説では最も活力にあふれた数字とされています。そこで最初は九つ、次は九つの2倍の18です。鐘を18回も打つとわかりにくいので、10の位を省いて八つ打ったというわけです。次は27のうちの七つ、といったように順次減っていくわけです。

本日5月24日の埼玉での明け六つは午前4時ころ、暮れ六つは午後7時15分あたりとなります。おやつに相当する昼八つの鐘は午後2時ころに鳴りましたとさ。

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